こんにちは。新人スタッフの裕貴族(ひろき)です。
もうすぐ入社して1か月が立ち、すこしずつ靴下や繊維の知識が増えてきたかと思えば、知れば知るほど、深みが増してどんどん広がっていくといった状況です(´;ω;`)
以前にウールについて紹介させていただきましたが、羊の種類はなんと1000種以上おり、様々なウールがあるそう、、ただ、その中でも群を抜いて人気なのがメリノウール。何がいったい違うのか、良い部分だけではなく悪い部分についても明かしていこうかと思います。
まずは、ウールのざっくりとした種類について
タスマニア→不純物が少ない白さが魅力
オーストラリアのタスマニア島に生息しているメリノ種の羊で、タスマニアの毛を使ったウールをタスマニアウールと呼ぶとのこと。繊維が細いのが特徴で、子羊の毛を使用したものは、カシミヤレベルに柔らかいそうです。
ラム→やわらかくて暖かい
メリノ種の生後5~7ヵ月前後の子羊はラムに分類され、この子達の毛を使用するとラムウールと呼ばれるそうです。メリノウールよりも、繊維が細かく肌への刺激になりにくい質感が特徴。
シェットランド→寒冷地で育まれたソフトな質感
イギリスの寒冷地であるシェットランド諸島に生息している小型の羊。表面は弾力やハリがある毛で、内側には柔らかい毛を持ち、内側の柔らかい毛を使った製品が基本的に人気があるそうです。
ゴットランド→シルク並みの質感
スウェーデンのごットランド島で飼育されている羊がゴットランド。特徴としては、灰色・グレーの毛色とシルクのような手触りがあり、艶も感じられるとのことです。
コリデール→艶のある質感
コリデールは、メリノ種とリンカーン種の交配によって生まれた羊。日本でも飼育されており、食べ物としても需要があります。艶がある柔らかい質感が特徴で、毛糸の原料としても使用されるとのことです。
参考ページ:https://www.folkner.shop/blog/1755/#index_id7
並べてみると、色々なウールがあるのが分かると思いますが、そんな中、実際に登山用やハイキング用の衣類で頻繁に使われるのがメリノウール。何がそんなにいいんでしょうか。このままメリノウールについて詳しく見ていきます。
決定的な違いは「肌触り」、あとは「保温性」と「防臭効果」
基本的にはウールの一部になるため、ウールが元来持っている特別な力である
- 優れた吸湿性
- 保温性
- 伸縮性があり、シワになりにくい
は共通しているのですが、メリノウールに見られる特徴として
- なめらかな肌触り
- ウールよりも高い保温性
- 防臭効果
があります。
肌触りの違いはけっこう感じやすい
ウールのデメリットととしてよく言われることが、肌触りがチクチクするというのがあります。ただ、吸湿性や保温性といった素晴らしい機能を持っているので、チクチク感は仕方がないと受け入れられていましたが、そこに待ったを掛けたのがメリノウールです。
メリノウールは従来のウール素材よりも繊維がとても細かいため、肌ざわりも良くなり、チクチクする不快感もかなり少なくなっているんです。(通常のウールは24~42μm程度で、メリノウールは17~25μm程度)さらに、上質なメリノウール(13~15μm)になってくると、その繊維はカシミヤに匹敵にし、肌触りが格段に良くなります。
保温性も従来のウールよりもUPするが、明確な差は感じにくい
先ほど述べた通り、メリノウールは従来のウールよりお繊維が細いため、熱が逃げにくく、保温性が更に高くなっているとのことです。ただ、あからさまに「メリノウールのほうが暖かい」となるかと言えば、そうでもなく、どの商品にもある「気持ち程度の変化」「思い込み」の部分も多いかと思います。(ウールとメリノウール比較の実験データは見当たりませんでした、、メリノウールと他の素材についての比較データは見つけました。)
防臭効果は感じる人は感じることができる
メリノウールは天然繊維として、防臭力や免疫機能を持っているため、嫌な臭いを抑えてくれるというメリットもあります。自分は嫌味とかではなく、そもそもそんなに臭う人ではないので、防臭力を感じにくいのですが、もしかしたらすごく恩恵をうける方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、防臭効果があるのであれば、複数人でテント泊をする登山やキャンプでは、みんな履いていてほしいなとは思ってしまいます(笑)
一方デメリットは、ウールと同じ
メリットばかりではなく、もちろんデメリットもあるそうです。
毛玉ができやすい
繊維と繊維に間が空いているため、他の繊維と比べて絡んでしまいやすくそれが原因となって毛玉ができてしまい、見栄えが悪くなってしまいます。
ただ、ご安心ください。メリノウールの毛玉対策についてちゃんと解説しておりますので、ぜひそちらをご覧ください。
「ふわふわを長持ち!」メリノウール靴下の毛玉を簡単にケアする方法
虫食いが起こりやすい
メリノウールは毛であるため、主成分はタンパク質で虫の好物になります。とくに、食べ残しやホコリなどの汚れがついたまま放置すれば虫食いの原因になりやすいそうです。季節の変わり目で履かなくなったウール靴下は、しっかり洗濯するほうがいいですね。
虫食いの対策や虫食い後の修繕(補修)方法についてもまとめております。
洗濯をしにくい
メリノウールは水で洗濯すると固くなり、繊維自体が縮んでしまいます。また、ウールの油分が失われてしまい、ウール本来の風合いが失われてしまう可能性もあるそうです。持ちをよくするのであれば、クリーニング店などの専門店に依頼するほうがよさそうですね。(自分は洗濯できるようなウールソックスを使っているので、お洒落着設定で洗濯しています)
以上、調べた情報や実際に着用した情報をもとに、メリノウールの良さやデメリットについて説明させていただきました。
普通の靴下と比べて、ウールやメリノウールの靴下は高いですが、さすがと言った性能だと感じました。最近だと、毎日の着用よりは、お洒落着の一環として外出や大事な日に履く方も増えているそうです。(ワークマンやユニクロが取り扱うなど手軽に入手できるようになってきたため)
ファッション性や快適性をワンランク上げたい方は、ぜひ一度着用してみてください。当社OLENOでも、代表のウール好き(ウール愛好歴:31年)が厳選したメリノウールを使用した靴下を各種取り揃えております!ぜひ覗いてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございます。