冬になると10回以上目にする「ウール」の正体を解き明かす

冬になると10回以上目にする「ウール」の正体を解き明かす

こんにちは、新人スタッフの裕貴(ひろき)です!

入社してから靴下について、いろいろ勉強している中で、ウールという言葉を嫌というほど目にします。

 自分は服やタオルなどを買うときに、素材を見たことがなかったのですが、靴下業界に入り、見ることを意識しています。そうすると、冬に売り出されている靴下やマフラーに結構ウールが使われてることが分かり、ウール=冬なんだ!と思っていたのですが、社長からはにやにやしながら「夏こそウール。」と言われました。

そこで、ウールのことをちゃんと理解しないと失礼だなと思い、また勤務時間を使って色々調べましたので、この記事にまとめます。

ウール初心者の方はぜひご覧になって、ぜひ服や靴下を買うときの参考にしてください。(上から目線ですみません)

 

靴下に使われる素材ってどれだけある?

ウールについて調べるより前に、

そもそも、靴下や服に使われている素材ってどれぐらいあるか気になったので調べてみたところ

、、、いや1足・1枚につき1つの素材ちゃんかい、、と思わず突っ込みたくなりました。

というのも、服や靴下は、複数の素材を混ぜ合わせて作っているとのことで、組み合わせ次第では、何万通りの服と靴下が出来上がる。

ここに「モノづくりとしての面白さがあるのか!」といっちょ前に感じながら、ただ、ある程度使う素材によって、性質は決まってくるとも言われていたので、すごーく簡潔に各素材の特性を書いておこうと思います。

 

アンゴラ・モヘア

動物繊維。アンゴラヤギもしくはアンゴラウサギから刈り取ったもの。セーターやマフラー、毛布によく使われる

メリット

  • なめらかな手触り
  • 軽くてふわふわしている

デメリット

  • 毛落ちしやすい
  • 静電気が起きやすい

 

カシミヤ(さすがに知っている)

動物繊維。カシミアヤギの毛で織ったもの。セーターやマフラー、手袋などの衣類に多く用いられる。

メリット

  • 保温性と保湿性に優れている
  • 軽くて暖かい

デメリット

  • 価格が高い(一度マフラーの購入を断念したのを思い出しました)
  • 生産量が少ない

 

って書きだすと、この記事の内容とずれてしまうので、別の生地で各素材についてまとめてみました。ぜひ興味ある方は、そちらをご覧くださいませ。

 

それで本題のウールの正体を解き明かしていきます。

 

 天然のエアコン!?

実際、コートやマフラーなど冬に活躍するアイテムに使われているイメージが強いので、僕みたいにウール=暖かい素材と思っている方は多いとおもうのですが、実はエアコンらしいです。あんななんとも言えない顔をしているのに、羊はすごいですね。

 

ここからは少し話が難しくなるのですが、ウールは温度調節に優れているらしく、冬は暖かく、夏は涼しく使える万能素材とのこと。

普通に考えると、日本でも夏に牧場や動物園に行けば、元気そうに走り回っている羊が見れるのも、自分の毛で温度調節をしているからなのかなと。

 もっと論理的に解き明かしていくと、ウールの繊維は1本1本が縮れた形状をしています。その縮れて絡み合った中に空気が入り込み、外気と繊維の間に空気の層を作るそうです。この空気の層が断熱材となり、外気の暑さや、寒さを防いでくれるとのことです。

なんかこう聞くと、エアコンと言うことが過言ではないのかなと思いますが、ちりも積もれば山となる理論で、服や靴下として密集すると効果を感じれるのかなと。

 

これはすごい!蒸れない&臭わない特性

人類の多くが頭を悩ませる足の臭い問題。それが、軽減できるとなれば、願ったり叶ったりですが、ウールなら人類の希望になりそうです。というのも、ウールは蒸れにくい&臭いにくい素材と言われているそうです。

最も吸放湿性に優れた繊維の一つで、コットンの約2倍ポリエステルの約40倍の湿気を吸い取ってくれるそうです。

ウールが凄いのか、ポリエステルが弱すぎるのか。

ただ、しっかり裏付けもあるようで、そもそも足が蒸れる原因に、汗を吸わない(靴下の吸汗性が悪い)のと靴下内の湿度が高いまま(放湿性が悪い)ことが挙げられます。

吸汗性を表す数値として、「公定水分率」というのがあるのですが

コットン:8.5%

ナイロン:4.5%

ウール(毛):15%

と、数値からもウールがたくさん水分を吸ってくれることがわかります。

(参照:https://thermohair.jp/socks/%E9%9D%B4%E4%B8%8B%E3%81%8C%E8%92%B8%E3%82%8C%E3%82%8B%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%81%AF%EF%BC%9F%E8%92%B8%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E9%9D%B4%E4%B8%8B%E9%81%B8%E3%81%B3/)

 

で、もう一つの放湿性に関しては、ウールの表面は、人間の髪の毛で言うところのキューティクルに相当する「スケール」と呼ばれる鱗に覆われています。

そのスケールの隙間から、まるで呼吸のように湿気の吸収・放湿を繰り返すため、汗をかいたとしても蒸れにくく、べたべたせずにサラッとした肌ざわりを保つということです。

 

防臭・抗菌機能も??

ここまでだけでも、ウールの凄さに圧倒されていたのですが、さらには、防臭・抗菌機能も持っているとのこと。いやいや、大谷翔平選手ぐらい万能ですやん、、

天然繊維であるウールは、もともと免疫機能を持っており、この機能のおかけで、防臭・抗菌機能にも優れており、気になる汗のにおいを抑えてくれるそうです。

 

あとは、さらさらでソフトな肌触りという特徴もありますが、自分はあんまりさらさらな生地より、しっかりがっしりした生地のほうが好きなので、触れないでおきます。

ただ1個だけあれなんですが、OLENOで使っているメリノウールと呼ばれるオーストラリアやニュージーランド原産のメリノ種羊からとれたウールは、このさらさら感で言えばダントツとのことです。(世間一般でも言われているので調べてみてください。)

 

以上ウールを羊と一緒で丸裸にしてきました。

 

高性能繊維と呼ぶにはうってつけの性能でしたが、その分値段が高いのも特徴です。普段身に着けるものにはちょっと躊躇しますが、キャンプや登山などで、たまに使う分には、けっこうありだなと思いました。

 

OLENOでもウールの靴下はたくさん用意していますので、これを読んでウール凄い!と思った方は、ぜひ最高級ウールのメルのウールをお試しくださいませ。(僕は今日から使う予定です)

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